§32. アイコンの作成

 小さなアイコンを大きなスクリーンで作成するテクニックです。多分、他の画像編集ソフトでもできるのでしょうが、二つのイメージウィンドウを同期させて、画像を作成するテクニックがあります。ここでは、以下のサイトを参考にして、LinuxのデスクトップGNOME標準サイズのアイコンを作成してみます。GIMP本家から、Creating Icons を参照しています。このチュートリアルでは、様々な基本的なことの説明があるのですが、それらは一切省略します。

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     完成画像。

Step1-3。

Step 1

 アイコン作成の準備。

    1/ 新しい画像を作成します(ショートカット、[Ctrl]+[N])。

    ファイル>新しい画像

    設定:
    サイズ=48×48(GNOME標準アイコンサイズ)

    2/ 小さな画面で細かい部分を描画するのは大変です。そこで、大きな画面を操作しながら、小さなアイコン画面に同期させることにします。
     そこで、作成した新しい画面を拡大表示します。

    表示>表示倍率>8:1(800%)

    3/ 次に、アイコンサイズ(拡大していない実サイズ)のイメージウィンドウを作成します。このウィンドウは、拡大表示したウィンドウと同期しなければなりません。

     拡大表示したイメージウィンドウの、ファイルメニューの下、四角の中に三角の入ったアイコンをクリックします(左図参照)。表示されたメニューから、

    表示>新しいウィンドウ を選択します。

    4/ 新たに作成されたウィンドウの表示倍率を変更します。

    表示>倍率表示>1:1(100%)

    【NOTE】 今後、この二つのイメージウィンドウを以下のように呼ぶことにします。
    拡大表示したイメージウィンドウ = 操作ウィンドウ
    ノーマル表示のイメージウィンドウ = アイコンウィンドウ

    5/ アイコンウィンドウに選択領域が表示されると鬱陶しいので、表示しないように設定します。

    表示>選択範囲の境界線を描画 のチェックを外す。

Step2-4 球にマップ。

Step 2

 本家のチュートリアルはモニタのアイコンを作成していますが、ここでは土星のアイコンを作成してみます。
 まず、球の作成から。

    1/ 操作ウィンドウに透明をサポートするよう、アルファチャンネルを作成します。

    背景レイヤーを右クリック>アルファチャンネルを追加

    2/ 操作ウィンドウに新規レイヤーを作成します。

    レイヤー名=Body
    背景=透明

    3/ Bodyレイヤーにブレンドを適用します。

    設定:
    描画色=2453bc(HTML表記)
    背景色=092158(HTML表記)
    グラデーション=描画色から背景色
    形状=線形
    ブレンド適用方向=下から上

    4/ 球にマップします。

    フィルター>マップ>オブジェクトにマップ

    オプションタブ:
     
      元画像を次にマップ=球
      背景を透明に=チェック

    光源タブ:
      光源種=点光源
      光源の位置=X/Yの設定は任意。

Step3-2 外側リングの選択範囲の設定。

Step3-7 保存されたチャンネル。

Step3-9 環の塗り潰し。

Step3-13 カッシーニの隙の描画。

Step 3

 土星の環の作成。

    1/ 土星の環のために新規レイヤーを作成します。

    レイヤー名=Ring
    背景=透明

    2/ 操作ウィンドウの中心点(X/Y=24ピクセル)を見つけ、楕円選択ツールで左図のような真円の選択範囲を作成します。リングの外側に相当します。

    3/ 選択範囲をチャンネルに保存します。

    選択>チャンネルに保存

    チャンネル名=Outside

    4/ リングの内側の選択範囲を作成します。選択範囲を5ピクセル縮小します。

    選択>選択範囲を縮小

    縮小量=5

    5/ 選択範囲をチャンネルに保存します。

    選択>チャンネルに保存

    チャンネル名=Inside

    6/ カッシーニの隙の選択範囲を作成します。選択範囲を2ピクセル拡大します。

    選択>選択範囲を拡大

    拡大量=2

    7/ 選択範囲をチャンネルに保存します。

    選択>チャンネルに保存

    チャンネル名=Cassini

    8/ 土星の環の選択範囲を作成します。

      ・ Outsideチャンネルを右クリック>チャンネルを選択範囲に
      ・ Insideチャンネルを右クリック>選択範囲から引く

    9/ 描画色を変更し、作成された選択範囲を塗り潰します。レイヤータブに移動し、Ringレイヤーを選択します。

    編集>描画色で塗り潰す

    描画色=092158(HTML表記)

    10/ チャンネルタブに移動し、Cassiniチャンネルから選択範囲を作成します。

    Cassiniチャンネルを右クリック>チャンネルを選択範囲に

    11/ レイヤータブに移動し、Ringレイヤーを選択します。

    12/ 描画色を変更します。

    描画色=9e9e9e(HTML表記)

    13/ カッシーニの隙を作成するために、描画色で選択範囲の境界を描画します。

     編集>選択範囲の境界を描画

    設定:
    線の幅=1
    描画色=チェック

Step4-1 遠近法ツールの設定。

Step4-1 遠近法ツール適用後。

Step4-5 球の背後になる部分の削除後。

Step 4

 リアルな土星へ変換。

    1/ Ringレイヤーに遠近法を適用します。

    設定は左図参照。

    2/ 遠近法適用後、フローティングレイヤーを永続的レイヤーにするため、レイヤータブ底部の「新規レイヤー作成」アイコンをクリックします。

    レイヤー名=Real Ring

    3/ Ringレイヤーの目のアイコンをクリックし非表示にします。

    4/ Bodyレイヤーから選択範囲を作成します。

    Bodyレイヤーを右クリック>不透明部分を選択範囲に

    5/ Real Ringレイヤーを選択し、消しゴムツールで、球の背後になるリング部分を削除します。

Step5-1 背景の描画。

Step5-3 超新星フィルタの設定。

Step5-3 超新星適用後。

Step5-4 完成画像。

Step 5

 仕上げ。

    1/ 背景を描画します。背景レイヤーを選択しブレンドを適用します。

    設定:
    描画色=2453bc(HTML表記)
    背景色=092158(HTML表記)
    グラデーション=描画色から背景色
    形状=放射状
    ブレンド適用方向=中央から右上

    2/ 画像全体が暗く、土星がはっきりしないので超新星を追加して明るくします。新規レイヤーを作成します。

    レイヤー名=Supernova

    3/ Supernovaレイヤーを選択し、超新星を適用します。

    フィルター>照明と投影>超新星

    設定は左図参照。

    4/ 完成です。今までは作例に800%拡大画像を使用してきましたが、完成画像は実画像を表示しておきます。

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初版作成: 2011/01/01
Presented by HIPPO